財務省文化 2011 9 3
日本の財務省には特殊な文化があると推定しています。
それは、「増税は好きだが、税収増は嫌う」という文化です。
国民から見れば、実に不思議な文化に見えるでしょう。
増税が好きなのはよくわかるが、なぜ税収増を嫌うのか。
それは、ちょっとでも税収が増えれば、
国土交通省や農水省など多数の官庁から猛烈な予算要求が来るからです。
このような予算要求は、政治家を抱きこんで熾烈を極めるものとなります。
確か、私の記憶が確かならば、
小泉政権時代、少子化対策には重点的に予算をつけるという話が出たときに、
国土交通省までも少子化対策に予算を要求するという事態になったと聞いたことがあります。
一体全体、どういう理屈を付けたのか興味がありましたが、
このように、予算要求というものは熾烈なものです。
そういうわけで、財務省としては、
「税収減が続き増税を主張しやすい」という経済環境が続くことが、
彼らにとって、居心地のよい環境です。
こんなことでは、日本の景気はよくなりませんが、
霞ヶ関とそれに付属する永田町では、
財務省(財務省文化)が支配的なので、困ったものです。
新聞と経営 2011 7
30
『三橋貴明の<ウラ読み>経済レポート』(7月27日)には、
このような記事がありました。
(以下、引用)
先日、日本新聞協会加盟各紙と、
与謝野経済財政政策担当大臣との間で、
「新聞社側は、紙面で復興増税を推進する」
「財務省側は、消費税増税しても、新聞に軽減税率を適用する」
という取引が行われました。
この取引の際には、
日本の大手紙の各論説委員が参加していたのですが、
その一人からのリークです。
(以上、引用)
三橋氏は、憤慨している様子ですが、
今の時代、経営方針と報道方針をリンクさせないと、
経営が成り立たないと思います。
新聞社といえども、経営が苦しい。
そのような状況では、「長いものには巻かれろ」という方式でないと、
経営が成り立たないでしょう。
数多くの社員を食べさせていくには、
やむを得ない決断だったと思います。
もちろん、現場の記者や若い記者は、不満がたまるでしょう。
「これでは、中国のメディアと変わりない」と。
「いや、これでは、政府と原子力産業の癒着と同じだ」と。